Origins その6
私の住む関西エリアでスーパーナチュラルの地上波放送をやっていることを先日知りました。
一昨日は第6話「もう一人の自分」Skin。シェイプシフターのお兄ちゃんにそれはそれは萌えさせていただきました。
DVDで何度観たか知れないエピソードでも、テレビで放送されるとまた違った感動がありますね。この話の感想もまた早いうちに書きたいものです。
Originsの最終話なのですが、どーにもネタバレレビューを書くのに気が乗らなかったのは、ちゃんとオチていないことが理由でした。広げすぎた風呂敷を6話ではクロージングしきれなかった感じです。兄弟もそれほど出てこないし…(結局それか!)
でもパパと息子たちの関係に萌える視点からすると、このエピソードには非常にグッとくるものがありました。
以下、Supernatural Origins 6のネタバレ全開な日記となります。
またシーズン1の1話、シーズン2の22話、オフィシャルサイトのDad's Journalのネタバレを含みます。
これからお読みになる方・ご覧になる方はどうぞスルーしてくださいませ。
驚いたかね、というHの声からラストエピソードがスタートします。
驚いたなんてもんじゃないのはジョンだけではありません。読者だって面食らってるでしょう。
兆候を見逃すなと教えてきたHですが、時に兆候などなく、直感を頼りにしなくてはいけないこともある、と説きます。たとえばHが橋から転落したのを助けたこと、これは直感を頼りにした行動だったが、よい選択だったのか? また、ただ赤の他人であったHに付き従ってきたこと、名前も知らない彼の言うままにジェイコブを車ごと湖に落としたこと、牙にある刻印の謎を追ってここまで来たこと、これは付いてきただけで、ただの捨て鉢だったと指摘します。もう自分で考えて行動し、見えざる世界を自分の目で見てもいい頃だ、そのためにここまできたのだから、とHは話します。
ジョンはHを睨みすえ、銃を撃とうとしますが、ヘルハウンドに遮られます。Hはヘルハウンドをたしなめ、そして繰り返して言います。メアリーを殺したのは自分でもそのヘルハウンドでもないし、関わってもいないが、それに関わったものについては知っていると。その答えはフォー・インの中にあるが、君にその気はあるかね、私は君のお守りを降りるよ、と告げてHは中へ入っていきます。
弾かれるようにジョンは立ち上がり後を追います。何ものであろうとお前は殺す。もう遊びはごめんだ。しかし中に入ったジョンを待ち受けていたのは別のゲームでした。幾つもの扉があり、どれがHにつながるのか、どれが時間の無駄になるのか分かりません。
ここから、悪夢の中に居るような奇妙な経験が続きます。
直感に従って開いた扉の中は、11時27分を指す時計がいくつもある部屋でした。耐え切れず飛び出したジョンは、自分が冷たい水の中に居ることに気づきます。ジェイコブを突き落としたあの湖、あの車の中です。なんとか脱出し水面に出たジョンを引っ張りあげたのは死んだはずのジェイコブでした。ジェイコブに殴られた次の瞬間、場面が変わり、ジョンはあの火事の直前の自宅におり、あの悲鳴を聞きます。今度は死なせない。ジョンは子ども部屋に走ります。ウィンチェスタースタイルで扉を蹴破るも、ベビーベッドにサムは居ません。メアリーもいません。まさかと天井を見上げると、そこにいたのは自分自身でした。
これは自分ではない。全部あいつが見せている幻だ。ジョンは自分に言い聞かせますが、服に燃え移った炎の熱さは本物のようでした。ジョンは窓から身を投げ脱出します。こんなものは現実ではない。とはいえ、自分にとっての現実は既に奪い取られて何もかもがめちゃくちゃになっていることをジョンは思い出します。そしてふと周囲を見渡してみると、自宅の窓から飛び出したはずなのに、そこは墓場でした。
嘘だ。
ジョンの口からはNoという声しか出ませんでした。目の
前にあったのは小さな息子たちの墓標だったのです。幻であると知っていても、ジョンの頭の中にとめどもない不安が押し寄せます。これが現実ではないという保障は?
何百キロも彼方においてきた子どもたちが死んでないという保障は? 今じゃなくても近い将来こうなるのかもしれない。つまりは自分しだいということなのか、あるいは、次は自分だということなのか…。あまりの衝撃に隙の出来たジョンの背後に、ショベルをもった人影が近づき、彼を殴りつけます。
目を覚ましたジョンは片牙のヘルハウンドとHを見つけます。自分自身は屋根の上、避雷針に縛り付けられた状態のようです。何者だと問いかけるも、いつか分かるなどとはぐらかされてしまいます。それを知るのは怪物の血をもっと浴び、そのものにならねばならないと。知ることはすなわちそのものになることで、逆もしかりであるというのです。悪魔なんだろうとジョンが聞くと、Hはまたはぐらかします。片牙のヘルハウンドを例にとり、呼ぶ側の解釈によって様々に呼ばれているが、実際にこれが何者かは知らないだろうといいます。不可解なものに札をつける行為に過ぎないし、札を付けることでそうしたものに対処が出来たような気になるのだと。ハンターの仕事の本質とはまさにそれだ、と続けます。伝説や神話、幽霊話など、人々が恐れるものの真実に近づき、その世界を自らのものとして理解し生活する。そして殺す。あるいは必要であること、できることは何でもするのだと、Hは延々と講釈を垂れます。
ジョンはそんな弁に惑わされることなく問いかけます。妻を殺したのは何者だ。Hははっきりとは答えません。君がそいつに会うことはないだろうし、自分も実際にあったことはない。自分は別の仕事として、事を始めるために犬をけしかけたに過ぎない。この旅は最初からメアリーを殺害した犯人を追うものではなく、君自身を探求する旅だったのだといいます。そして、ここから出てジョンと子どもたちに狩りの訓練が必要だとも言います。カンザスに戻っても平穏な心持で暮らすことは叶わないだろうし、我々は君の憤怒に焦点を与えたいのだと。我々、とは誰なのでしょう。Hは答えを避けます。
その間にもジョンは隠し持っていた牙で縄を切り、片牙のヘルハウンドを倒します。
俺に何を望むのだ、とジョンが問うと、Hは既に得たさと答えます。
ならもうゲームは終わりだ、とジョンは牙をHに振りかざします。妙に冷静にジョンに別れを告げながら、Hは谷底へと落ちてゆきます。ジョンの背後にみえる空は明けかかっていました。
フォー・インに火を放って(あるいは、フォー・インに迫っていた炎が引火して燃えたのか)ジョンはインパラで帰途につきます。ジョンは考えます。あの夜メアリーが死んでいなかったら。カンザスはローレンスのウィンチェスター家。静かで平和で幸せな。しかしジョンは知ってしまいました。その平和は幻でしかなかったのです。もう引き返すことは出来ません。
ジョンにとって子どもたちは真っ暗な闇にさす一筋の光明です。親戚の
家に
戻ると何よりもまず子どもたちに会い、小さなサムを抱き上げました。そしてディーンに言います。この子はお前だけが頼りなんだ、俺と同じくな、と。どこにいってたの、というディーンの問いに、ずっと遠くだよ、と答えます。お前たちがそばに居てくれないとだめなんだとわかったよ、とも。
そして、We got work to doという言葉とともに車を出発させ、お話が終わります。
この言葉はご存知のとおり、ファーストシーズン第1話の最後、セカンドシーズン第22話の最後でも使われています。
そうなんです。これで終わりなんです。
ぜんぜん終わってないじゃーーん!!!と叫びたくなってしまいます。
Hの役割は、ジョンにハンターとしての第一歩を踏み出させ、引き返せないようにすることだったのでしょう。そこはよくわかったので良いのですが…。
。
・そもそもジョンにハンターの道を歩ませる悪魔側のメリットは?
これが一番の謎です。
・HとYED(黄色い目の悪魔)の関係は?
なければ一つの仕事の別の役割としてこんなことはしないだろうし。
・メアリーとヘルハウンドの関係は?
あれだけ思わせぶりに振っておいて何もないとかはないだろうし…。
・ハーヴェルさんのバーはともかく神の家たる教会にまで平気で(しかも見た感じ何度も)出入りしてるのは何故?
本編とのタイインで、シーズン3の直前に刊行開始されたシリーズでもあるので、シーズン3とのからみがちょっとでもあるのかなーと思ったりもしたのですが、パパ・ウィンチェスター役のジェフリー・ディーン・モーガンがもう出ないようなことをどこかで読んだので(涙が出るほど残念です!)この線もなさそう…。
個人的には、このシリーズは兄弟萌えにとっては、CWのサイトにアップされてる短編と3巻だけあればいいような気がしてしまいました。パパ萌え・エピソード1系の好きな人には面白いお話だったかもしれないけど、オチがちゃんとついてないので不完全燃焼気味です。
ただ、パパと息子たちの関係という視点で見ると、危険な旅にどうして子連れ狼状態で連れて行ったのかということが分かったり、ディーンのことをどれほどパパが心の頼りにしていたかが分かったりして、胸がきゅんとします。
パパの手帳のほうから考えると、パパの考えはちょっぴり黒くて、子どもたちを狩りにつれていき、またハンターとして育てることは自らの安全を確保させるだけでなく、母親のことをいつまでも忘れずにいてもらうためなのかな、と思います。Origins的にはもっと自分中心で、ただただ、子どもたちが心配でたまらないから、という感じでしょうか。どちらのアイデアもパパらしくて好きです。
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